坐骨神経痛とは何?
1、病名ではなく症状である
2、「腰部ヘルニア」「脊柱管狭窄症」とは
3、坐骨神経とは?
4、坐骨神経痛の原因は?
5、どんな姿勢が坐骨神経痛になるの?
1、病名ではなく症状である
病名とは「病気の名前である」
症状とは「体に起こる変化の事です」
例えば、「風邪」を引いて「咳」が出た。
この場合は「風邪」が病気であり病名になります。
「咳」は症状になります。
坐骨神経痛は症状です。
病院に行って検査をしたが異常は見られなかった。
しかし、お尻から足にかけて痺れて痛い。
この場合は坐骨神経痛という症状なのに病名がつきます。
逆に、検査の結果で異常が見つかった。
坐骨神経痛が症状となる病名としては「脊柱管狭窄症」「腰部ヘルニア」が多いです。
正直な所、病名であろうが症状であろうが坐骨神経痛で苦しんでいる方にしたらどっちでもいいと思っている人が多いです。
腰から足への痺れや痛みをとにかくなんとかして欲しいその想いで来院してくださります。
とはいえ、坐骨神経痛になぜなるのかも気になる所ですよね。
次は、坐骨神経痛が出る「脊柱管狭窄症」「腰部ヘルニア」ついて説明していきますね。
2、「腰部ヘルニア」「脊柱管狭窄症」とは
「腰部ヘルニア」「脊柱管狭窄症」になると坐骨神経痛が起こりやすいです。
両方とも、病名が違いますが坐骨神経痛になる原因は一緒です。
共に坐骨神経痛が圧迫されて痛みや痺れが起こってしまいます。
腰部ヘルニア
人間の背骨の構造は「椎骨」という骨が組み重なって出来ています。
この椎骨の間に「椎間板」というクッションが間にあります。
椎間板の中心部にゼリー状の「髄核」という球状のものが入っています。
ヘルニアはこの髄核が中心部からなんらかの理由で飛び出した時にヘルニアと診断を受けます。
この飛び出した髄核が坐骨神経を圧迫すると坐骨神経痛になります。
脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症とは「脊柱管」の間が狭くなっている時に診断を受けます。
「脊柱管」とは神経の通り道です。
この通り道が狭くなっている状態です。
背骨の役割として神経を守る役割があります。
人間の体は脳から神経に情報を送って体が動きます。
この神経を守っているのが脊柱管です。
脊柱管狭窄症の場合は坐骨神経が脊柱管の狭窄によって圧迫されて坐骨神経痛が起こってしまいます。
3、坐骨神経とは?
まずはこの図を見て下さい。
坐骨神経の流れ
坐骨神経の流れから説明していきます。
坐骨神経は腰から出て骨盤を通って足の先まで伸びている人体で最も長い神経です。
坐骨神経は一番太い
坐骨神経は一番太い所で親指くらいの太さになります。
人間の体の中で一番太い神経です。
坐骨神経の働き
①知覚神経
触られた感覚であったり、熱い寒いを感じる神経です。
坐骨神経が圧迫されると痺れたりするのはこの知覚神経の働きが悪くなるからです。
②運動神経
坐骨神経が伸びている部分を動かす神経です。
特に足を動かします。
坐骨神経が圧迫されると歩けなくなるのはこの神経の働きが悪くなるからです。
坐骨神経のまとめ
①人間の体の中で一番長い神経(腰〜足の先まで)
②人間の体の中で一番太い神経(太い所で親指くらいの太さ)
③知覚神経と運動神経がある
4、坐骨神経痛の原因は?
まず伝えておきたいことがあります。
坐骨神経痛になるのは「狭窄症」「ヘルニア」が必ずしも原因とは限りません!
これはどういう事かと言うともしヘルニアや狭窄症は骨の問題で診断されます。
もし狭窄症やヘルニアが坐骨神経痛の原因だとしたら骨の問題になりますので、一日中坐骨神経痛が圧迫されている事になります。
しかし、坐骨神経痛の多くは
長く座っていると痛くなってくる。
歩いていると痛くなってくる。
一日中痛いことは少ないです。
これはどういう事かと言うと全てが骨の問題では無いと言う事なんです。
坐骨神経痛が起こる多くの原因は姿勢にある事が多いです。
5、どんな姿勢が坐骨神経痛になるの?
坐骨神経痛になりやすい姿勢としては、
猫背・反り腰が坐骨神経痛になりやすい姿勢です。
また足を組む姿勢もよくありません。
このように姿勢が原因で坐骨神経痛になってしまうのです。