脊柱管狭窄症とは?

脊柱管=背骨の神経の通り道(トンネル)

圧迫されると痛みやシビレが出る

脊柱管とは、簡単に言うとトンネルになります。

このトンネルの中を神経が通っています。

脊柱管狭窄症とは

脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されて足や腰の痛みや痺れが起こる疾患である。

先天的、後天的に脊柱管が狭くなって起こる疾患です。

背骨でも特に首や腰に起こりやすいです。

首や腰に多く起こるのはなぜ?

背骨には「生理的湾曲」というS字状のカーブがあります。

首は前のカーブ・背中は後ろのカーブ・腰は前のカーブで出来ています。

前のカーブの役割(首・腰)

前のカーブの役割はズバリ「クッション」の役割を持っています。

首には頭が乗っていて、腰には上半身の重みが乗って来ます。

 

後ろのカーブ(背中)

後ろのカーブの役割は「内臓を守る」事です。

内臓を外からの刺激から守っています。

 

首や腰に起こりやすいのはクッションの役割をしていて、

頭の重さ・体の重さが首。腰の背骨にかかるからです。

負担がかかると背骨と背骨の間にある椎間板の厚さが変わってしまいます。

椎間板の厚さが変わると背骨から出る神経を圧迫してしまうのです。

 

椎間板とは

人間は直立・二足歩行ができるようになった為に背骨に大きな負担がかかる様になりました。

もともと4本足で支える場合は背骨は頭や内臓を支える「梁」の役割をしていました。

ところが人間は2本足で立って背骨は「柱」の役割に変わりました。

柱なので垂直方向に重みがかかります。

特に腰は上半身を支えている為、多くの負担がかかります。

また、柱といっても24個のたくさんの骨で支えており前後左右ねじりなどの動きが出来ます。

土台である骨盤は地面に埋まっているわけでなく、下半身に繋がっているので背骨も動くし骨盤も動くのです。

人間は常にバランスを取る必要があるのです。

椎間板への負担は姿勢によっても変わってきます。

例えばですが、立っている姿勢と座っている姿勢ではどちらが腰への負担が多いと思いますか?

立っている姿勢の負担を「100」とした場合

椅子に座っている状態が「140」

椅子に座って前傾姿勢になると「185」

になります。

仰向けで寝ている状態で「25」です。

椅子に座っている方が椎間板への負担が大きくなるのです。

また前傾姿勢は腰への負担を大きくします。

この数字だけでも姿勢が大事なのがわかりますよね。

なぜ立っている状態の方が負担が少ないのは、足に体重が逃げてくれるからです。

つまり、椎間板への負担は足も関係しているのです。

ということは。足を組んだりすると負担が増えてしまいます。

高齢になる程、脊柱管狭窄症は増える?

厚生労働省の2013年国民生活基礎調査によると患者の自覚症状がある割合が多いのは腰痛です。

男性は第1位 女性は第2位(1位は肩こり)です。

その中でも、高齢者の「腰痛」の多くの原因を占めるのが「脊柱管狭窄症」になります。

脊柱管狭窄症の国内の患者数は約240万人。

名古屋の人口が231万人になるのでそれ以上です。

驚きの多さですよね。

その内の約70%が70歳以上になります。

また70歳以上に限ると、女性患者さんが男性患者さんの2倍となります。

高齢女性の多くの方が「脊柱管狭窄症」で苦しんでいるという事になります。

なぜ高齢者に多いのか?

高齢者に脊柱管狭窄症が多く起こるのには理由があります。

  • 加齢による変性
  • 腰の骨の変形
  • 筋力の低下
  • 姿勢の悪化
  • 黄色靭帯が厚くなる

高齢者に起こるのにはこれだけの理由があります。

加齢による変性

変性とは「退行性変性」と呼ばれるものです。

加齢現象に伴い、脊柱管(トンネル)を構成する

  1. 椎間板
  2. 椎間関節
  3. 黄色靭帯

などに退行性変化(膨隆・肥厚)が生じます。

結果として神経が圧迫される病態です

腰の骨の変形

老化によって、背骨・椎間関節・椎間板が加齢によって水分が減少してしまいます。

それによってクッションの役割が低下してしまいます。

その結果、腰の骨が潰れてしまい変形してしまうのです。

筋力低下

年齢を重ねると、姿勢を保つ筋肉であるインナーマッスルが低下します。

インナーマッスルは20歳で100%です。

そして20歳から年に1%づつ落ちていくのです。

80歳の場合は60%低下している状態です。

そうなると、姿勢を保てなくなってしまうのです。

姿勢の悪化

年齢を重ねるとインナーマッスルが低下して姿勢が崩れてしまいます。

結果として、猫背・反り腰・腰猫背になってしまうのです。

 

間欠性歩行ってなに?

脊柱管は立つ・歩くの動きで脊柱管が狭くなり神経を圧迫します。

その結果、坐骨神経を圧迫してしまい足の痛みやしびれが起こるのです。

立つ姿勢や歩く姿勢を変えると神経の圧迫が解放されて楽になります。

 

まとめ

脊柱狭窄症のことが少しはわかりましたか?

もし分からない事があれば一度当院にご相談ください。

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